1-7-6 [ɑːr]と[əːr]の区別

[aːr]と[əːr]の区別は重要です。

日本語では、[ɑ:r]も[ə:r]も共に、カタカナ表記では違いを表現することができないので、次のような単語を同じように発音しがちです。

heartもhurtも、カタカナで書くと、「ハート」

farmもfirmも、カタカナで書くと、「ファーム」。

しかし、ネイティブにとっては、違う発音をする、違う単語なので、発音し分けと聞き分けができるように練習しましょう。

トレーニング

hard [hɑ́:rd]

heard [hə́:rd]

heart [hɑ́:rt]

hurt [hə́:rt]

farm [fɑ́:rm]

firm [fə́:rm]

card [kɑ́:rd]

curd [kə́:rd]

park [pɑ́:rk]

perk [pə́:rk]

ワンポイントアドバイス

発音のコツは、[ɑ:r]は口をしっかり開けて発音すること。[ə:r]は口をあまり開けずに発音すること、です。

トレーニング

どちらの単語が読まれたか聴き取りましょう。

1)

hard [hɑ́:rd]  or heard [hə́:rd]

heard [hə́:rd] or heart [hɑ́:rt]

(heardとheartはスペルは似ていますが、母音「ear」の部分の発音は違うので要注意。heardは[hə́:rd], heartは[hɑ́:rt]。)

2)

heart [hɑ́:rt] or hurt [hə́:rt]

3)

farm [fɑ́:rm] or firm [fə́:rm]

4)

card [kɑ́:rd] or curd [kə́:rd]

5)

park [pɑ́:rk] or perk [pə́:rk]

ワンポイントアドバイス

[ə]と[ə:r]の中の[ə]の発音について

1-6-1で、あいまい母音[ə]は、弱く発音すると説明しましたね。

そして、そのことから、[ə:r]の中にも[ə]という記号が使われているので、[ə:r]は弱く発音するというイメージを持ってしまいがちです。

しかし、重要な点として、この[ə:r]という音は、決して弱くはありません!

あくまで、口の開き具合が小さいということを[ə:r]の中の[ə]は表しているだけで、[ə:r]という記号は、音が小さいことを表していないことに注意してください。

また、[ər]という音は、アクセントの来ないところに来るので、この音は弱くなります。

まとめ

[ə] [ər] は弱い

[ə:r]は強い