省略形・弱形(助動詞)(1)【基本形】

チャレンジ問題:次の英語を聴き取ってみよう。

You shouldn’t have done that.
君はそれをやるべきじゃなかったね。

かなり聴き取りづらかったのではないでしょうか?

その理由は、助動詞は、通常の会話では、かなり省略されてしまったり、弱くなってしまったりするからです。

スペルと相当かけ離れた発音になることもあります。

そのような助動詞の省略形・弱形にどのようなものがあるか、事前に一通り知っておくと、会話の聴き取りに役立ちます。

なぜなら、助動詞は、会話の中で非常によく使うからです。

【助動詞の省略形・弱形】

強形省略形・弱形省略形・弱形のポイント
1will‘ll弱形の「’ll」はダークLで「ゥ」と発音される。
2mustmus(t)語尾の破裂音「t」は、弱くなったり消えたりする。
3shouldshoul(d)語尾の破裂音「d」は、弱くなったり消えたりする。
4can [kǽn]can [kən]弱形では、[æ]の音が弱くなって、弱く「キャン」と発音される。
5would‘d, woul(d)「’d」となったり、逆に「woul(d)」となったりする。
6mightmigh(t)語尾の破裂音「t」は、弱くなったり消えたりする。
7couldcoul(d)語尾の破裂音「d」は、弱くなったり消えたりする。

1)

You mus(t) do it.
mustがmus(t)と発音されている。

2)

You guys mus(t) really like each other.
mustがmus(t)と発音されている。
君たちは本当にお互い好き合っているんだね。

3)米・英

A: Oh, and this mus(t) be your dad. B: My dad?
mustがmus(t)と発音されている。
A:ああ、これはあなたのお父さんでしょう。B: 私のお父さん?

4)英

I shoul(d) probably take this.
shouldがshoul(d)となっている。また、probablyの音の一部が省略され、「pro(ba)bly」となっている。
たぶんこれをもらった方がいいかな。

5)英・米

A: How long would you last in a zombie apocalypse?
B: I have good luck, so I think I would survive a pretty long time.
A: Well, people who say so usually die early in the movie.
Bのwouldがwoul(d)となっている。
A:世界がゾンビだらけになったら、あなたはどのくらい生きられると思う?
B: 僕は運がいいから、かなり長い間生き延びられると思う。
A:まあ、そう言う人はたいてい映画の序盤で死んじゃうんだけどね。
*apocalypse[əpɑ́kəlìps]とは「この世の終わりの日」という意味。「zombie apocalypse」で映画に出てくるようなゾンビだらけの世界のことを指している。

6)

A: Who would play you in a movie about your life?
B: Who would play me? Ah, Leonardo DiCaprio should be the first choice.
A: You’re a very happy person.
AとB、それぞれのwouldがwoul(d)となっている。特にBのwouldは非常に弱くなっている。
A:あなたの人生を描く映画があるとして、その中であなたを演じるのは誰ですか?
B: 僕を誰が演じる?ああ、レオナルド・ディカプリオが第一候補だな。
A:あなたはとても幸せな人ですね。

7)英

He wouldn’t pay it to me. So, I sued him.
wouldn’tの中のwouldがwoul(d)となり、語尾の[t]が消えているので、「woul(d)n(‘t)→wouln[wʊn]」のように発音されている。
彼はそれを私に支払おうとしなかった。それで私は彼を訴えました。

8)

There migh(t) be a reason for that.
mightがmigh(t)と発音されている。
それには理由があるかもしれない。

9)

Since you’re so passionate, my heart could melt away.
couldがcoul(d)と発音されている。
あなたがそんなに情熱的だから、私の心は溶けてしまうかもしれない。