今回のテーマは、ネイティブの会話で頻出だけれども、苦手な人が多いポイントです。
それは、【with O C】です。
これは、『付帯状況のwith』という名前で、文法書で説明されていることが多いです。
この『付帯状況のwith』は、【with O C】という形を『OがCである状態で』という意味で捉えます。
例文を挙げます。
1)
He slept with his mouth(O) open(C).
彼は、口が開いた状態で寝た。
この文で、his mouthがO、openがCに相当します。そして、with his mouth openはどういう意味かというと、his mouth(彼の口)がopenつまり開いている、という状態で、という意味になります。自然な日本語にすると、「口を開けたまま」です。
このOとCの間には、「意味上の主語と述語の関係が存在」しています。「his mouth(口)がopen(開いている)」のように、意味的なSとVの関係が、OとCの間にあることがポイントです。
また、このようにOとCの間に、意味上の主語と述語の関係があるため、『OとCの間に、be動詞を挿入して文が成立する』、という特徴もあります。例:his mouth is open.
他にも例を挙げます。
2)
The boy stood with his hands(O) in the pockets(C).
その少年は、手がポケットに入っている状態で(=手をポケットに入れて)立っていた。
“his hands are in the pockets.” という関係が成立している。
Oには名詞、Cには、形容詞、前置詞+名詞、現在分詞・過去分詞などが入ります。
では、この形がリスニング問題で出てくる形を練習し、瞬時に意味を判断できるようにしましょう。
1)
M1: The one with the stars on it?
W2: Yes, the little one is inside the big one.
M2: It’s over there.
M1: あの星が描いてあるやつ?
W2: そうよ、小さい星が大きい星の中にあるやつよ。
M2: あそこだよ。
ポイント:
M1のセリフで、”The one with the stars on it” とあるが、with the stars on itが【with O C】の形になっている。the starsがO、on itがC。the stars are on it(星がTシャツ上にある)という意味が成立している。
出典:センター試験2015年度本試験 問1
2)
M: It’s over there ― the one with a computer on the left and some books on the right.
M: あそこだよ。コンピューターが左側あって、数冊の本が右側にある机だよ。
ポイント:
男性のセリフに、”the one with a computer on the left and some books on the right” という部分があるが、【with O C】の形が使われている。”a computer is on the left” と”some books are on the right” という関係が成立している。
出典:センター試験2006年度本試験 問3
3)
M: Yes. Can you show me that tie with circles under the stripes?
M: はい。丸印がストライプの下にあるネクタイを見せてもらえますか?
ポイント:
Mのセリフで、”the tie with circles under the stripes” の部分で、【with O C】が使われている。”circles are under the stripes”(丸印がストライプの下にある)という意味が成立している。
出典:センター試験2007年度本試験 問2
4)
「アルバイト」はその半数なので15%→問21: ④
「オンラインゲーム」は全体の4分の1なので、25%→問19: ②
そして、「オンラインゲーム」の次が「勉強」→問20: ③
ポイント:
③The most popular selection was “going out with friends, ” with 30 percent choosing this category.
→この文で、【with O C】の形が使われている。30 percentがOで、choosing this categoryがC。OとCの間に意味上の主語と述語の関係が成立しているので、「30パーセントが、このカテゴリーを選んでいる」という意味になる。
出典:共通テスト2021年度本試験 問18 – 21