1-1 英語の発音学習編 はじめに

なぜリスニングの勉強で発音なのか?

リスニング学習において、発音の学習は欠かせません。

しかし、『なぜリスニングのために、発音を勉強しなければいけないのか?』と思われる方も多いでしょう。

答えは、

発音を知らないと聞き取れないところがたくさんあるから

です。

意外に思われるかもしれませんが、知っている単語だらけの英語であっても、聴きとれないことは珍しくありません。

例えば、次の英語を聴きとってみてください。

実は知っている単語ばかりの英語です。

どうだったでしょうか?

おそらく、聴きとりが難しかったはずです。

答えは、次の通りです。

I might as well sleep in the dustbin as sleep in his hut.

(彼の小屋で寝るくらいなら、ゴミ箱の中で寝る方がまし)

なぜ、聴きとれなかったかと言うと、次の4つの理由があります。

1)リンキング(音と音の連結)があった

2)音の変化があった

3)音の脱落があった

4)音の聞き分けが必要だった

I might as well sleep in the dustbin as sleep in his hut.

の中で、might asのところでmightとasが連結して、mightasとなっています。(これが1リンキング(音と音の連結)です)

そして、mightasの中のtの音が「d」のような音になっています。(これが2音の変化です)

そして、wellの中の[l]の音は、音が変化して「ダークL」という音になっています。そのため、「weゥ」のような発音になっています。(これが2音の変化です)

sleep inの所では、sleepとinが連結して、sleepinとなっています。(1リンキング(音と音の連結)です)

in the のところで、theのthの音が脱落気味になっており、the をしっかり「ザ」のようには発音していません。(これが3音の脱落です)

そして、dustbinの後のas sleepのasの[z]とsleepの[s]が同化して、asの[z]が脱落気味になっています(3音の脱落です)

最後に、hutは「小屋」という意味の単語です。しかし、hat「帽子」と勘違いした人もいるのではないでしょうか?

実は、hut [hʌ́t]とhat [hǽt]は発音が違います。

したがって、ここではhut [hʌ́t]の[ʌ]と、hat [hǽt]の[æ]の聞き分けが必要でした。(これが4の音の聞き分けです)

このように、ほんの短い一文の中にも、数多くの英語の発音変化が含まれています。

そして、これが連続して聞こえてくることを考えてみてください。

英語の発音がわかっていなかったら、混乱してしまうのではないでしょうか?

しかし、逆に発音がわかっているなら、この英語は聴き取ることが出来ます。

これが発音の学習が必要な理由です。

英語の中には、たくさんの発音の変化や、発音の聞き分けが必要なところがあって、それを聴きとれなければ、英語を理解できない

そして、発音がわかっていれば、聴き取ることができる

ですから、このNative Listeningでは、リスニング力を上げるために、ネイティブの発音をしっかり学習します。

そして、このネイティブの発音の学習は3つの段階に分かれています。

STEP1)英語の発音の母音と子音を、動画と音声と文章で学習する。

STEP2)英語の似た音を聞き分けるトレーニングをする。

STEP3)英語の省エネ発音30パターンを身に着ける。

この3ステップを踏むことで、次の体験者のような状態になることが出来ます。

最初は共通テストのリスニングの模試で半分の点数しか取れなかったけど、この授業を受けて発音を意識するようになったら、自然と聴き取れるようになって、リスニングの点数がグンと上がって、英語を聞くことが楽しくなりました。このコースで習ったトレーニングをこれからも続けていきたいです。

C.T. さん 男性
*個人の感想です。効果には個人差があります。

1音1音を聞き取りやすくするためにこのコース内でしっかりと練習を頑張りました。以前より聞こえ方がとても変わって、ある程度も発音もできるようになりました。

共通テストに向けてこれからもリスニングを続けていきたいです。

T. T.さん 男性
*個人の感想です。効果には個人差があります。

それでは、この3つのSTEPを駆け上がって、リスニング力を一気に高めていくことにしましょう!

【重要】注意事項

以下の注意事項を必ず守って、トレーニングをしましょう。

注意事項を守れない場合は、十分な成果が出ないことがあるので、ご了承ください。

1)発音のトレーニングは、必ず聞くだけでなく、声を出して発音もするようにしましょう。

実際に発音をすることで、頭の中に、正しい音がしっかり残るようになります。

周りに人がいて発音ができないときも、家などで人目を気にせず発音練習をする時間を後で確保するようにしましょう。

2)最低限の文法力と単語力を身に着けておきましょう。

最低限の文法力と単語力がない場合、読まれた英文の意味を理解することができず、学習がスムーズに進まなくなってしまう可能性があります。