省略形・弱形(否定形)

否定形も、省略や弱化がかなり大幅に行われる。

ここでは、そのいろいろなパターンを学習していこう。

【否定形の省略形・弱形】

強形省略形・弱形省略形・弱形のポイント
1do notdon’t, don'(t), (d)on'(t)don’tが非常に弱く発音されることがある。特に語頭のdが弱くなり、(d)on’tとなり、さらに語尾の破裂音[t]も弱くなり、(d)on’t(t)となることがある。
2did notdidn’t, di(d)n(‘t)didn’tの省略が進むと、didの語尾の[d]と[t]の音が消え、di(d)n(‘t)[dɪn]のように発音される。
3will notwon’t, won(‘t)won’t[woʊnt]の語尾の[t]が省略され、won(‘t)[woʊn]のようになる。
4would notwouldn’t, woul(d)n(‘t)[wʊn]wouldn’tの省略が進むと、[d]と[t]の音が消え、woul(d)n(‘t)[wʊn]のように発音される。
5could notcouldn’t, coul(d)n(‘t)[kʊn]couldn’tの省略が進むと、[d]と[t]の音が消え、coul(d)n(‘t)[kʊn]のように発音される。

【練習】

1)

I skip classes. I don’t feel like studying today.
don’tが非常に弱く発音されていることに注意。
授業はさぼってる。今日は勉強する気になれないんだ。

2)

Why don’t you take the erasers down to the basement and clean them?
don’tが非常に弱く発音されていることに注意。
黒板消しを地下室に持って行って、洗ってもらえる?

3)英・米

A: I was thinking about eating some pasta for lunch.
B: I didn’t know you cooked.
A: I don’t. I was going to order take out.
B: Can you order some for me as well?
Bの発言のI didn’tのところで、「didn’t」が弱くなっている。
A: 昼食にパスタを食べようと思っていたの。
B: 君が料理をするなんて知らなかったよ。
A: 作らないわ。テイクアウトを頼もうと思って。
B: 僕の分も注文してくれる?

4)英・英

A: My mom can be so strict.
B: How so?
A: She won’t let me go out unless I did all my chores.
B: My mom can be the same way.
Aの二つ目の発言のShe won’t let meのところで、「won’t」の中の[t]が消え、won(‘t)[woʊn]のように発音されている。
A:私の母はとても厳しいところがあります。
B: どんなふうに?
A:家事を全部やらないと、私を外出させないの。
B: 僕のお母さんも同じだな。

5)米・英

A: How was your weekend?
B: It was awful. We took a trip to the beach.
A: What’s awful about the beach?
B: The weather was terrible. It was cold and it rained the whole time. We couldn’t even go into the water.
Bの最後の発言のwe couldn’t evenのところで、「couldn’t」の中の[d]と[t]が消え、「coul(d)n(‘t)→couln[kʊn」のように発音されている。
A: 週末はどうだった?
B: ひどかったわ。ビーチに行ったの。
A: ビーチの何がひどかったんだ?
B: 天気が悪くて。寒かったし、ずっと雨が降って。私たちは海に入ることもできなかったわ。
*awful[ɔ́:fl]は「ひどい」という意味。